HP管理者の独り言
「日仏ラグビーとエリサルド」岡島正明著 [ラグビー]
投稿日時:2007/05/20(日) 14:51
今現在、日本代表のヘッドコーチはNZ出身のジョン・カーワン、日本代表を強くしてくれると言う期待感で先日の秩父宮でのクラシック・オールブラックスとの一戦は観衆が2万人を超える大盛況でした。
そのジョン・カーワンの前任はフランス出身のエリサルド氏、マスコミや一部のファンなどから「日本代表を見るのにふさわしくない」と言うことで掲題の本の言葉を借りれば「業務委託契約を解除」された方です。この本はその方のラグビー観や契約解除に至った経緯などをエリサルド氏側からの見方で書かれた本です。
当時の論調から言えば、代表のヘッドコーチとして何もしていない、ふさわしくない、などの論調が日本中に蔓延していたような気もしますが、この本を読むと、視点を変えて見ることが出来ます。そもそもなぜエリサルド氏が選ばれたのか、と言う点から始まって、日本ラグビー及び日本ラグビーフットボール協会へのある意味批判本になっているともいえます。
当時の論調と真っ向から対する意見の本ですが、どちらが正しい、と言うのではなくどちらにも是も非もあったと思います。ただ最近の日本の論調そのものが誰かをスケープゴートにしたら、0対100で白黒をはっきりさせ、黒となったものに対しては通常ではありえない様な非難の嵐になっている気がします。
ラグビーを知るという点とメディアリテラシーを考えさせられたと言う点で面白い本でした。
ちなみに浦安市の図書館に蔵書がありますので、興味を持たれた方は借りてみてはいかがですか?
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